レーザー積層造形法で作製したNi基超合金において,凝固偏析により高温強度特性劣化と凝固割れが生じる.また,プロセス中に導入される高密度の転位により熱処理中またはクリープ変形中に再結晶が形成されクリープ強度が低下する.EBMでは,凝固偏析が緩和され,転位密度も低下しているため,EBMの造形環境は,レーザー造形プロセス条件開発において,課題解決の方向性を示唆していると考えられる.また仮焼結を必要としない真空中でのレーザー造形において,EBM材と同等のクリープ特性が得られることから,中空構造材の積層造形という利点からその研究開発が必要と考えられる.
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