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2016 年度 実施状況報告書

超臨界CO2を用いたナノコンポジット化プロセスにおける化工物性と機能性の解明

研究課題

研究課題/領域番号 16K06822
研究機関金沢大学

研究代表者

田村 和弘  金沢大学, 自然システム学系, 教授 (20143878)

研究分担者 多田 薫  金沢大学, 自然システム学系, 助教 (20190811)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード超臨界二酸化炭素 / 複合ナノコンポジット / 表面処理 / 化工物性 / 機能性ナノ粒子
研究実績の概要

生体適合性ナノ粒子の製造プロセスの実用化に向け,担体となるナノ粒子表面およびその表面の水酸基と修飾可能なポリマーからなる機能性ナノコンポジットを創製するため、グリーン溶媒として認知され,高い拡散性,溶解性,生体に対する安全性をもつ超臨界二酸化炭素を利用し,無機酸化物ナノ粒子表面に機能性ポリマーを化学修飾させたナノコンポジット創製に向けたプロセス構築のため,化工熱力学物性と生成ナノ粒子の機能性との関係を明らかにすることを目的とする。超臨界二酸化炭素がもつ高い拡散性を利用し,ポリマーを可塑化・膨潤するとともに,凝集しやすいナノ粒子を均一分散可能な状態にすることで,無機酸化物ナノ粒子表面に機能性ポリマーを化学修飾させた生体適合性ナノ粒子の前駆体となる複合ナノコンポジット創製を目的として,平成28年度は,以下の事項について検討した。1.熱可塑性ポリマーの多くは,超臨界二酸化炭素の拡散力と圧力効果によって膨潤し,ガラス転移温度近傍でナノ物質がポリマー中に浸透しやすくなるため,高圧Inverse Gas Chromatography(IGC)に基づいた装置を新たに製作し,圧力変化に対する熱可塑性ポリマーのガラス転移温度を測定した。そして、超臨界二酸化炭素雰囲気下におけるポリマーの可塑化効果とガラス転移温度降下について明らかにした。2.この機能性ポリマーを用いて,超臨界二酸化炭素中での無機酸化物ナノ粒子表面の高機能化処理を行うための装置開発・改良を行った。そして、種々の温度・圧力での反応条件下で,超臨界二酸化炭素中での無機酸化物ナノ粒子表面処理における粒子表面の修飾量を測定し、無機酸化物ナノ粒子表面のポリマー修飾と超臨界二酸化炭素とポリマーの相状態の関係を明らかにした

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

研究計画書に示した内容の平成28年度および29年度の約半分ぐらいを順調に実行できていることから、予定以上の進行度合いで進んでいると判断した。

今後の研究の推進方策

研究計画書に示した内容に従って、引き続き研究を進める。具体的には、無機酸化物と有機化合物からなる複合ナノコンポジットを超臨界二酸化炭素中で合成するために、装置の開発・改良を行う。実験方法を確立するとともに、無機酸化物ナノ粒子表面に修飾された有機化合物量を求めることで、複合ナノコンポジット粒子表面の修飾量と反応温度・圧力および有機化合物の相状態との関係を明らかにし、有機化合物と無機化合物ナノ粒子表面での反応機構を検討する。得られた実験データをもとに、無機化合物ナノ粒子表面の水酸基と有機化合物中のカルボキシル基によるエステル化反応による結合状態や表面形態を赤外吸収スペクトル、熱量分析、透過型電子顕微鏡や原子間顕微鏡解析などの手法により、複合ナノコンポジッと粒子表面での結合状態および物理化学的特徴を明らかにする。

次年度使用額が生じた理由

研究遂行上で必要物品の節約ができたため。

次年度使用額の使用計画

研究遂行上の必要物品の購入にあてる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2016

すべて 学会・シンポジウム開催 (1件)

  • [学会・シンポジウム開催] ICCT 20162016

    • 発表場所
      Lijiang Waterfall Hotel Guilin, China
    • 年月日
      2016-08-21 – 2016-08-26

URL: 

公開日: 2018-01-16  

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