膜分離はナノ粒子の湿式分級法として有力であるが、膜面で捕捉された粒子群によるさえぎりや膜細孔内壁への付着による目詰まりなどさまざまな障害因子によって分級操作の継続が困難になる。しかし、超音波照射を施すことによって、膜面に堆積した大粒子群の間隙が増大して流動比抵抗が減少するとともに、膜細孔への小粒子の付着が抑制されて小粒子群の膜透過が促進され、高精度かつ高速に分級操作を継続することができる。また、多分散ナノ粒子の多段階膜分級操作においても超音波照射は有効な手段であり、膜孔径に応じた高精度な分級操作が実施可能になる。
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