本研究で提案した超臨界含浸技術を用いる多孔質材料のメソ孔を反応場とするナノ粒子の合成技術は、規則正しい細孔構造を有する多孔性配位高分子(PCP)/金属有機構造体(MOF)への応用が可能であり、PCP/MOFの新たな利用方法を開拓できる可能性を秘めている。実際にPd-Ru複合ナノ粒子を固定化したMIL-101(Cr)は、COの酸化反応に対して、100℃程度での比較的低温においてCOの除去を達成できることができ(PdやRuのみでは200℃)、さらなる高活性を有する複合粒子の合成技術の可能性を有することから、その工業材料への応用が期待できる。
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