• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2016 年度 実施状況報告書

新規な光触媒電極作製方法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 16K06860
研究機関明治大学

研究代表者

渡辺 友亮  明治大学, 理工学部, 専任教授 (30345392)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2020-03-31
キーワードアンモノサーマル / アモノサーマル / 光触媒 / 窒化物 / 酸窒化物 / 低温合成
研究実績の概要

現在、種々の要因から新エネルギーが求められている。我々は窒化物という視点から、高電力効率LED照明用の蛍光体や、水素生成用水分解光触媒の研究を行い、それに応える努力をしてきた。窒化物の光物性は、可視光応答性という点に於いて非常に優秀であり、適当な代替物質がないが、その合成に要する超高温(1500-2000℃)が大きな問題となる。本研究では超臨界アンモニア中での金属のアミド化反応を応用した、非常にユニークな合成反応によりそれらの機能性窒化物の合成を行い、光触媒特性を同等以上に向上させつつ合成温度の低温化を目指している。本課題ではすでに申請者らが成功しているCaSiAlN3の金属合金出発金属アミン錯体経由アンモノサーマル合成法(以後、合金窒化法)を進化させて、高結晶性の各種複合(酸)窒化物を低温で合成することを目標としている。特に、LaTaON2に関しては前述の堂免らが気相法で合成、活性を測定したが、予期される活性より極端に低い活性しか得られていない結果が報告されているので、本方法による高結晶性の試料との比較検討は非常に興味深い。
今年度は使用する反応容器の設計と製作を行った。これにより800度までのアンモにサーマル試験を行うことが可能となった。この装置を用いて可視光応答型光触媒として期待されているLaTaON2の良好な結晶性を持った粉末合成から実験を行った。その結果、フラックス共存のもとでLaTaON2の合成に成功した。X線回折分析によれば、従来の高温で合成したLaTaON2と同等の結晶性を持つ粉末が得られることがわかった。今後、実際の触媒活性評価の結果をフィードバックし、化合物を選定・設計し、合成を行う予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

実施計画では、超臨界アンモニア中での金属のアミド化反応を応用した、非常にユニークな合成反応によりそれらの機能性窒化物の合成を行い、光触媒特性を同等以上に向上させつつ合成温度の低温化を目指している。今年度は使用する反応容器の設計と製作を行った。これにより800度までのアンモにサーマル試験を行うことが可能となった。この装置を用いて可視光応答型光触媒として期待されているLaTaON2の良好な結晶性を持った粉末合成から実験を行った。その結果、フラックス共存のもとでLaTaON2の合成に成功した。X線回折分析によれば、従来の高温で合成したLaTaON2と同等の結晶性を持つ粉末が得られることがわかった。従って、本年度は実施計画に従った進捗状況であると考えられる。

今後の研究の推進方策

今後は実際に低温で合成したLaTaON2触媒の活性評価を継続し、その結果をフィードバックする。
研究調査を行い、近年発見された別の化合物を選定・設計し、本手法による合成実験・物性評価を継続的に行う予定である。

次年度使用額が生じた理由

他の研究費により購入した反応容器等が流用できたため、購入の必要がなくなった。

次年度使用額の使用計画

サンプル数の増加が見込まれ、それにより必要研究費が増加する見込みのため、そちらに充当予定。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2017 2016 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件、 招待講演 2件) 産業財産権 (1件) (うち外国 1件)

  • [国際共同研究] チュラロンコン大学(タイ)

    • 国名
      タイ
    • 外国機関名
      チュラロンコン大学
  • [雑誌論文] Direct Fabrication of a CuFeO2/Fe Photocathode for Solar Hydrogen Production by Hydrothermal Method2017

    • 著者名/発表者名
      Mizuki Ito, Chihiro Izawa, and Tomoaki Watanabe*
    • 雑誌名

      Chem. Lett.

      巻: 46 ページ: 814-816

    • DOI

      10.1246/cl.170074

    • 査読あり
  • [学会発表] アンモノサーマル法による酸窒化物光触媒の2016

    • 著者名/発表者名
      渡邉友亮
    • 学会等名
      セラミックス協会第29回秋季シンポジウム
    • 発表場所
      広島大学
    • 年月日
      2016-09-08 – 2016-09-08
    • 招待講演
  • [学会発表] Recent advance in nitride photocatalyst materials2016

    • 著者名/発表者名
      Tomoaki Watanabe
    • 学会等名
      INTERNATIONAL CONFERENCE ON SCIENCE AND TECHNOLOGY : FUTURE CHELLENGES AND SOLUTIONS (STFCS - 2016) August
    • 発表場所
      マイソール(インド)
    • 年月日
      2016-08-08 – 2016-08-09
    • 国際学会 / 招待講演
  • [産業財産権] 光触媒材の製造方法2016

    • 発明者名
      渡邉友亮,岩瀬元希,堂免一成,久富隆史,徳富弘優
    • 権利者名
      渡邉友亮,岩瀬元希,堂免一成,久富隆史,徳富弘優
    • 産業財産権種類
      特許
    • 産業財産権番号
      特願2016-115497
    • 出願年月日
      2016-06-09
    • 外国

URL: 

公開日: 2019-12-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi