研究課題
本年度は、予定された研究期間を一年間延長したものである。はじめの研究計画ではエアロゾルでポジション及び電着法による水分解用光触媒電極の製造に特化したものであった。しかし、研究代表者が他のプロジェクトにも参加しており、その成果が本研究課題にも応用可能なことを発見し、本課題の研究期間延長となったものである。その手法はロールプレス法による光電極の作成方法であり、金属基板上に光触媒粉末を塗布し、それをロールプレス機により圧延して光電極とする方法である。その手法による成果として、幅が20mm、長さ50mmの光電極の作製に成功し、その光電極特性は、より小型なものと同等であることを確認した。一例として、金属基板として金属チタンを用い、光触媒材料として窒化タンタルTa3N5を電着法により積層し、その後室温におけるロールプレスした光電極では、模擬太陽光AM1.5にて3mA/cm2程度の光電流を観測した。これは他の手法と比較しても遜色ない値であり、非常に簡便かつ低コストな手法であるロールプレス法による光電極作製の優位性が示された。
すべて 2019
すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 1件、 査読あり 2件)
Nature Materials
巻: 18 ページ: 827-832
41563-019-0399-z
J. Ceram. Soc. Jap.
巻: 127 ページ: 893-898