本研究では、耐熱性酵母Kluyveromyces marxianus DMB1株を対象として、高温下でのキシロースからのエタノール変換効率を向上させるため、DMB1株の高温耐性遺伝子をスクリーニングにより単離・同定し、また代謝変動の解析によりDMB1株のキシロース発酵時の律速段階を明らかにした。さらに、DMB1株に導入するキシロース代謝酵素の改良(補酵素特異性改変や耐熱化)等を行い、高温下での効率的キシロース発酵法を開発した。 以上の結果より、高温で安定に発酵できる耐熱性を備えたキシロース発酵性酵母の育種に成功し、今後のさらなる並行複発酵菌株プラットフォーム開発において貢献することが期待される。
|