研究課題/領域番号 |
16K06899
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研究機関 | 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構 |
研究代表者 |
高柳 大樹 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構, 研究開発部門, 研究開発員 (70513422)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 航空宇宙流体力学 / 膨張波管 / 赤外域発光強度スペクトル |
研究実績の概要 |
平成29年度は、12月31日まで研究代表者が内閣府に出向していたため、本研究に関わる実験を実施することはできなかった。2018年1月1日に出向より戻り次第、速やかに衝撃波管モードにおける低速域赤外輻射スペクトル計測のための集光光学系の設計を実施した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2017年1月1日より2017年12月31日まで研究代表者が内閣府に出向したが、出向より戻り次第速やかに衝撃波管モードにおける低速域赤外輻射スペクトル計測のための集光光学系の設計を実施することで、本年度すぐに発議を行うことができる状況になっている。また研究協力者によって2017年度に進められた研究によって、本研究で用いている膨張波管において低圧管の管端から離れるにつれて急激に膨張するため、膨張波管モードにおける大気突入機模型背面からの赤外輻射スペクトル計測を実施するためには模型を管端直下に設置し計測する必要性がわかってきた。そのため、本年度は改めて模型を管端直下に設置した状態で模型背面からの赤外輻射スペクトル計測を実施する。
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今後の研究の推進方策 |
衝撃波管モードにおける低速域赤外輻射スペクトル計測においては真空紫外域発光強度スペクトルのための光学系を用いて集光を行ってきた。しかしながら本計測システムにおいは鉛直方向に光が広がってしまうため、強度較正のための計測と衝撃波管における計測において観測領域が異なってしまうことが示唆されてきた。そこで、本研究において新たに製作した集光光学系の焦点距離を変更することで、垂直方向にも集光可能な光学系を新たに構築することでS/N比を改善し、これまで計測が困難であった2.7um付近の赤外域発光強度スペクトル計測を実施する。また膨張波管モードにおける大気突入機模型背面からの赤外輻射スペクトル計測においては、これまでの研究により、気流は低圧管の管端から離れるにつれて急激に膨張してしまうことがわかってきた。そのため、まず、調布航空宇宙センターに設置の高速膨張波管(HVET)の低圧管出口部に模型を置いた状態で改めて模型背後からの赤外域発光強度分布及び赤外域発光強度スペクトルを取得し、数値計算結果と比較することで赤外域輻射を伴う大気突入機背後の流れ場モデルの構築を行う。加えて、本計測手法結果の妥当性を検証するために角田宇宙センターにて開発が進められている同様の高速膨張波管(HEK-X)においても模型背後からの赤外域発光強度分布及びスペクトルを取得する。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究代表者は2017年1月1日から12月31日まで内閣府の出向していたため。
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