本研究では8員環細孔を有するCHA型ゼオライトの水素吸脱着特性,および水素同位体分離能の評価を検討した。Na+,K+,Ca2+を対カチオンとするCHA型ゼオライトを構造転換法,およびイオン交換により合成した。H2-D2混合ガスを用いた吸脱着測定からD2/H2分離係数を求めたところ,201Kにおいて,Na-CHA(1.15),K-CHA(1.11),Ca-CHA(1.06)が得られた。これは,従来の水素同位体分離材料として検討されてきたLTA(3A)と比較(1.08)して高い値であり,CHA型ゼオライトの有効性を見いだした。
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