脊椎動物の腸は独自の神経系をもち、第2の脳とよばれている。私達は、体が透明で腸を外部から見ることができるゼブラフィッシュ幼生を用いて、腸の発生・再生・機能を非侵襲的に調べる実験系を確立した。 腸神経細胞を多色ラベルし、腸の上における一個一個の遊走神経堤細胞の移動・分裂・神経分化の追跡に成功した。腸神経細胞・ペースメーカー細胞(ICC)・平滑筋細胞・粘膜細胞・EC細胞などのCa2+イメージングを行ない、腸の運動との関係を明らかにした。 また、これらの細胞にチャネルロドプシン2を発現させ、腸の細胞1~数個を光で興奮させるだけで、様々な腸の運動をひきおこしたり停止したりできることをはじめて示した。
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