研究課題/領域番号 |
16K07010
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経生理学・神経科学一般
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研究機関 | 国立遺伝学研究所 |
研究代表者 |
ZHU YAN 国立遺伝学研究所, 遺伝形質研究系, 助教 (50464235)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | neuronal migration / termination / RNA-seq / bHLH / contactin-2 / chain migration / protein processing / Robo3 |
研究成果の概要 |
正常に機能する脳をつくるには、個性の異なる神経細胞を正しい位置に配置することが不可欠である。この過程を担うのが、神経細胞の移動の「停止」であるが、その機構はよくわかっていない。本研究では、マウス後脳をモデルに用いて、神経細胞の移動停止に関わる機構について解析した。具体的には、RNA-seqを用いたアンバイアスな転写産物解析と、転写後調節を受ける候補分子に着目した解析の2種類のやり方で、この問題にアプローチした。その結果、1) 神経細胞移動と停止に関与する転写因子群、2) 神経細胞の最終位置を調節するリガンド-受容体系、3) 細胞移動から停止に移行する際に分解を受ける接着分子、を見出した。
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自由記述の分野 |
神経発生
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の網羅的RNA-seqで得られた情報は、本研究の深化のみならず、将来的に様々な発見につながる波及効果をもたらすと期待される。神経細胞の位置異常は、神経発達障害における主要な原因である。実際、本研究で解析したいくつかの分子については、神経発達障害との関連が示唆されている。したがって、本研究はこれらの病気や病態の理解にも貢献すると考えられる。さらに、神経細胞移動の方向づけや、目的地で移動を停止する機構を理解することは、将来的に神経発達障害や神経障害の治療法を考える上でも有益な知見となるはずである。
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