背外側線条体には、身体の各部位が脳の領域に対応する「体部位局在地図」が存在し、後肢、前肢、および舌などの運動機能が異なるサブドメインにおいて制御されている。しかしながら、線条体サブドメイン形成や機能局在化を制御する分子機構は未解明である。本研究で明らかにした大脳基底核におけるCdh20発現やタンパク質局在様式からCdh20が線条体サブドメイン形成や神経回路形成に関わることが示唆される。また本研究で構築したCdh20 shRNA AAVベクターを用いることで、生体内でのCdh20の機能を明らかにすることができ、複雑な随意運動の制御機構の一端を解明できる可能性が考えられる。
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