現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
【進捗状況】NHD脳でP2RY12, p22phox, gp91phox, ABI3, GPR17を免疫組織化学的に解析したが、他のマーカー(M0: TMEM119; M1: iNOS, CD14, CD40, CD74, CD80, CD86, HLA-DR; M2a: CD33, CD204, CD206, CD209; M2b: CD16, CD32, CD64; M2c: CD163)の解析が大幅に遅れた。NHD脳でMGは遊走や突起の伸長を制御しているGi/o共役型プリン作動性受容体P2RY12を高発現していた。NHD脳でreactive oxygen species(ROS)産生に関与するNADPH oxidase catalytic subunits p22phox, gp91phoxの発現を解析した結果、両者はMG限局的に発現し、コントロール脳に比較してgp91phoxの発現上昇を認めた。NHD白質脳症の発症機序としてMGが産生するROSを介するオリゴデンドロサイト(oligodendrocytes; OL)の傷害が考えられた。Alzheimer病(AD)のリスクバリアントp.Ser209Pheが報告されているABI family member 3(ABI3)はコントロール脳、AD脳、NHD脳でMG限局的に発現しており、発現量に有意差はみられなかった。NHD脳でOL分化誘導因子G protein-coupled receptor 17(GPR17)の発現を解析したところ、premyelinating OLで発現を認め、コントロール脳と比較して、発現差異は認められなかった。またProtoArray Human Protein MicroarrayをTREM2-V5プローブと反応させ、TREM2結合分子(TREM2L候補)としてcardiolipinを同定した。
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