DAP12はミクログリアの細胞膜上に発現する膜タンパクであり、特定のリガンド認識受容体のシグナル伝達鎖として機能すると考えられている。知覚神経損傷によるアロディニアモデルを用いてDAP12の機能を解析した結果、DAP12がリガンド認識鎖TREM2と複合体を形成した場合にはミクログリアの炎症性作用を促進するのに対し、リガンド認識鎖Siglec-Hと複合体を形成した場合には炎症性作用を抑制することを見出した。さらに、DAP12のリガンド認識鎖Siglec-Hは、脳内マクロファージや浸潤性単球には発現しない非常に特異性の高いミクログリアマーカーであることを明らかにした。
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