本研究は、精神疾患の患者に由来する遺伝子変異が機能的に異常をもつか調べることで、発症との関連を追及することを目標としている。このことは疾患のリスク因子の解明につながると考えている。また、本研究で対象としているSlitrk1遺伝子は遺伝子欠損マウスの解析から脳内のノルアドレナリン量に異常があることがわかっている。脳内のノルアドレナリン作動性神経の発達には未解明な点も多く、本研究で明らかになった神経発達に対するSlitrk1の作用はモノアミン作動性神経の生後発達を理解する上で重要な位置を占めると考えている。
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