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2018 年度 実績報告書

IRBITファミリーによるpH・塩素イオン濃度制御が神経機能に果たす役割の解明

研究課題

研究課題/領域番号 16K07075
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

河合 克宏  慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (00553653)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード塩素イオン / カルシウム / IRBIT
研究実績の概要

申請者はIRBITファミリーの新規相互分子として塩素イオンと重炭酸イオンの交換体であるAnion Exchanger 2/3 (AE2/3)を同定し、特にLongIRBIT variant 3がAE3の活性制御に寄与することを明らかにした。申請者はIRBITファミリーがAE3の活性を制御することに加えて、IRBITが塩素イオンチャネルであるCFTRの活性を制御することから、IRBITファミリーと細胞内塩素イオン濃度制御に着目した。IRBITファミリーの相互作用分子であるIP3受容体およびCFTRとの相互作用が報告されていたカルシウム依存性塩素イオンチャネルTMEM16A/Ano1に注目し、IRBITファミリーとの相互作用を検討したところIRBITファミリーとAno1が結合することを見出した。さらに細胞内塩素イオン変化を観察可能なFRETプローブを用いてAno1依存性の塩素イオン濃度変化をライブセルイメージングで検討した。その結果、IRBITファミリーの過剰発現がAno1依存性の塩素イオン濃度変化に影響を及ぼすことがわかった。さらに、IRBITが発現している海馬神経細胞にはLongIRBITおよび相互作用分子であるAE3、Ano1、Slc4a8、NBCe1-CといったpHおよび塩素イオン濃度制御に関わる分子が発現していた。IRBITまたはLongIRBITのノックアウトマウス由来海馬神経細胞においては、外液塩素イオン濃度変化に対する応答および、GABA依存性の細胞内塩素イオン濃度変化に異常がみられた。以上のことから、定常的な細胞内塩素イオン濃度に寄与するAE3に加えて、細胞活動依存的な塩素イオン濃度変化に寄与するAno1の活性を介して、IRBITファミリーが細胞内pHおよび塩素イオン濃度を制御している可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2019

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件)

  • [雑誌論文] Trans-pairing between osteoclasts and osteoblasts shapes the cranial base during development.2019

    • 著者名/発表者名
      Edamoto M, Kuroda Y, Yoda M, Kawaai K, Matsuo K.
    • 雑誌名

      Scientific Reports

      巻: 9 ページ: 1956

    • DOI

      10.1038/s41598-018-38471-w

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Innervation of the tibial epiphysis through the intercondylar foramen.2019

    • 著者名/発表者名
      Matsuo K, Ji S, Miya A, Yoda M, Hamada Y, Tanaka T, Takao-Kawabata R, Kawaai K, Kuroda Y, Shibata S.
    • 雑誌名

      Bone

      巻: 120 ページ: 297-304

    • DOI

      10.1016/j.bone.2018.11.007.

    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2019-12-27  

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