研究課題
4種類の細胞特異的なASK1欠損マウス、即ちASK1 flox/flox : GFAP-Cre(以下ASK1/GFAP KO), ASK1 flox/flox : LysM-Cre(以下ASK1/LysM KO), ASK1 flox/flox : CD11c-Cre, ASK1 flox/flox : Lck-CreのEAEのphenoytpeを確認し、ASK1/LysM KOはearly phaseから、ASK1/GFAP KOはlate phaseから症状が軽減することが判明した。microarray解析、定量PCRや組織の免疫染色から神経炎症を増悪させるMCP-1の産生量増加や主な産生細胞は、EAE各時期によって異なることがわかった。また、microarray解析の結果からmicroglia/macrophageに特異的なASK1欠損EAEマウスの脊髄では、M1マーカーの発現が低下することを見出し、in vitroの実験からASK1はM1 polarizationに関与することがわかった。さらに、ASK1はA1 astrocyteの誘導にかかわっていることも判明した。一方、緑内障の研究では一日おきのカロリー制限(EODF)による緑内障への神経保護効果が判明し論文にまとめ発表した。そのメカニズムとしてEODFによる血中ケトン体の増加、BDNFやbFGFなど神経栄養因子やcatalaseなど抗酸化因子の発現増加が見られた。
2: おおむね順調に進展している
本研究所にあるMicroarray室や電験室など共同施設の利用が予想していたより順調でよいデータを得ることができた。またStanford university研究グループのNatureにおける最新報告からよいヒントが得られ当初が計画したもの以上のことが判明した。
本研究課題の大まかな道筋がはっきりと見えてきた。今後は不足するデータを取りながら論文にまとめていく。
試薬の使用にすこし節約ができたため
翌年度分の助成金と合わせて研究用試薬の購入に使用する予定である。
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すべて 雑誌論文 (8件) (うち査読あり 5件、 オープンアクセス 3件、 謝辞記載あり 2件) 学会発表 (9件) 備考 (1件)
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http://www.igakuken.or.jp/retina/