研究課題/領域番号 |
16K07099
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
実験動物学
|
研究機関 | 旭川医科大学 (2017-2018) 中部大学 (2016) |
研究代表者 |
上田 潤 旭川医科大学, 医学部, 准教授 (80450394)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
キーワード | クロマチン / ヒストンバリアント / 精子形成過程 / 無精子症 / エピジェネティクス |
研究成果の概要 |
我々は精巣に特異的に発現するヒストンH3バリアントであるH3tが精子形成過程に必須であることを明らかにした。すなわち、H3t遺伝子を欠損すると雄マウスは完全に不妊となり、無精子症を呈することが判明した。しかし、H3tは成熟精子からは最終的になくなる。このことからH3tは精子を作るためだけに必要なヒストンであると言えるが、H3tが精子形成過程でどのような役割を担っているかはまだ不明な点が多い。本研究では、“H3tがどのようなメカニズムでゲノム中に取り込まれ、ゲノム中でどのような分子と相互作用することで染色体の高次構造や機能を制御しているのか?”を明らかにすることを目的として行った。
|
自由記述の分野 |
生殖生物学
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
我が国は現在未曾有の少子高齢化・人口減少に直面しており、人手不足など、問題の一部は既に顕在化している。この原因として、我が国全体で起こっている不妊症が考えられる。2015年現在、5.5組に1組が不妊の検査や治療を受けており、その半分は男性側が原因である。本研究成果は現段階では基礎研究の範疇ではあるが、本研究を通じて明らかになった知見は、最終的には臨床医との共同研究を通じて男性不妊症の診断法や治療法の開発に繋げたいと考えている。特に、我が国において生殖補助医療(体外受精、顕微授精など)によって産まれてくる児は約20人に1人となっていることから、生殖補助医療の成功率を上げることが重要と考えている。
|