本研究では宿主マウスの肝臓と再構築したヒトの肝臓を持つヒト化肝臓マウスを用いてヒト特異的肝毒性評価法を確立した。d-ガラクトサミン投与により肝傷害を誘導し、血漿アポA遺伝子mRNA、ALTタンパク量、ヒトサイトケラチン量を測定した。マウス、およびヒト特異的TaqManプローブでも、マウス、およびヒトに特異的なALT ELISAでも検出された逸脱マーカーの主成分はマウスのものであった。また、M65 EpiDeath ELISAで検出されるヒトサイトケラチン量はごく僅かであった。これらの結果はヒト化肝臓マウスにおけるd-ガラクトサミンの毒性が主にマウス肝細胞に現れることを示唆した。
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