研究課題/領域番号 |
16K07138
|
研究機関 | 愛知県がんセンター(研究所) |
研究代表者 |
佐久間 圭一朗 愛知県がんセンター(研究所), 分子病態学部, 室長 (90402891)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
キーワード | 一次線毛 / 上皮間葉転換 |
研究実績の概要 |
1. 肺がん細胞の上皮間葉転換誘導に伴う一次線毛発現機序の解明 A549細胞の無血清処理群と上皮間葉転換(epithelial-mesenchymal transition: EMT)誘導群の一次線毛形成所見を透過型電子顕微鏡を用いて比較観察した結果、無血清処理群では軸糸の伸長段階での停止を認めた。一次線毛発現制御にかかわる主要分子を同定する目的で、A549細胞およびA549細胞同様に一次線毛発現能を有するPC-14細胞について、EMT誘導下と非誘導下のtotal RNAを採取し、cDNAマイクロアレイをおこなった。現在、EMT誘導下と非誘導下で発現量に差を示す遺伝子の同定作業をおこなっている。
2. EMTによって誘導される一次線毛の機能解明 従来より一次線毛との関連が知られているヘッジホッグ(Hh)シグナルについて、その構成分子の細胞内局在を検討した。Hhシグナル構成分子SMOのAcGFP融合タンパクと一次線毛構成分子ARL13BのmCherry融合タンパクをA549細胞に安定導入しEMTを誘導したところ、両者の一次線毛への共局在を認めた。この結果から、A549細胞に発現する一次線毛は正常細胞同様にHhシグナルに関与する可能性が示唆された。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ほぼ当初の計画通りに進捗している。
|
今後の研究の推進方策 |
当初の計画通りに推進する。
|
次年度使用額が生じた理由 |
6,882円が残ったが、少額であるため次年度に使用することとした。
|
次年度使用額の使用計画 |
次年度使用額は少額であるため、研究計画に変更は無い。
|