研究課題/領域番号 |
16K07154
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
腫瘍診断学
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研究機関 | 国立研究開発法人国立がん研究センター |
研究代表者 |
梅村 茂樹 国立研究開発法人国立がん研究センター, 東病院, 医員 (80623967)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 小細胞肺癌 / 低侵襲 / 遺伝子解析 / 遊離DNA / 代謝解析 / メタボローム解析 / バイオマーカー |
研究成果の概要 |
小細胞肺癌症例の血漿から遊離DNAを抽出し、遺伝子解析を実施したところ、60%で血漿からの遺伝子変異の検出に成功した。遺伝子解析成功例は、LDH高値かつ予後不良であり、腫瘍進行が急速であると考えられた。本研究において、腫瘍進行が急速な小細胞肺癌に対する、血漿を用いた低侵襲な遺伝子解析の有用性が示唆された。また小細胞肺癌と非がんコントロールの血漿代謝産物プロファイルを比較したところ、小細胞肺癌血漿で、cis-aconitic acidとisocitric acidの値が有意に高かったため、小細胞肺癌において、血漿代謝産物が低侵襲で有効なバイオマーカーとなる可能性が示唆された。
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自由記述の分野 |
肺癌
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
急速に進行し予後不良な小細胞肺癌では、病変の一部を採取して詳しく調べる検査が困難なケースがある。このような症例に対して、血漿を用いた低侵襲な遺伝子解析の有用性が示唆されたため、社会的意義は大きいと考えられる。一方、代謝産物を指標としたバイオマーカー開発は、今後の発展性が期待される領域であるが、実施例がほとんどないのが現状である。その中で、本研究にて、小細胞肺癌において血漿代謝産物が有効なバイオマーカーとなる可能性が示唆されたため、他がん腫への応用や今後のバイオマーカー開発の進展に貢献できる可能性があり、学術的意義は高いと考えられる。
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