研究課題
昨年にひきつづき、大腸癌細胞株colon26に対するオートファジーの実験、それを抑制することで、SUL単独の時と比べ、より強くcolon26大腸癌細胞株の増殖を抑制することを確認してきた。しかし、その変化は血管内皮細胞の結果と比較すると弱いことから、時間設定の変更などを行ってきたが、十分な反応を得ることができなかった。その一方、初年度に血管内皮前駆細胞(EPCs)が低濃度SULにおいて3-MAでオートファジーを抑制するとアポトーシスを強く認めるという結果を認め、また管腔形成に関しても。SUL濃度依存的な管腔形成の抑制効果を認めたが、3-MAを加えると3-MA単独でもEPCsの管腔形成の抑制が認められ、いずれのSUL濃度でも管腔形成が認められないという結果であった。こうしたことから、EPCsは通常状態でもオートファジーを強くおこしている状態であり、3-MAでオートファジーを抑制するとそれだけでアポトーシスが強く誘導されることがわかっていた。この反応はこれまでに報告をした血管内皮細胞のSUL暴露の際にオートファジーを誘導し細胞死を逃れようとし、3-MAでオートファジーを抑制することでアポトーシスを誘導し血管新生の抑制を示すという結果とは異なるものであった。この結果が、末梢血中の単球から分離して行った実験であることが影響している可能性を考慮して、以前行っていたマウスの大腿骨、脛骨から分離した単球からEPCsを作成することの検討を行っていた。C57BL6Jマウスで行っていたことがあったため、同様のことを今後使用する予定であったBalb/cマウスを用いて行うことを検討した。
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すべて 雑誌論文 (8件) (うち査読あり 7件、 オープンアクセス 2件)
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