本研究では、がん微小環境を標的としたバイオマーカーやそれに対応する標的化抗体を探索することを目的としている。メラノーマの新たなバイオマーカーとして同定したIL13Ra2について、がん組織のSecretome解析によりIL13Ra2に依存して発現の増減を示す因子を複数同定した。IL13Ra2過剰発現やsiRNAによるIL13Ra2の機能喪失実験に呼応した転写発現動態を示すAREGを発現するSK-MEL28を用いてXenograftを作成すると、Controlに比べ強い血管新生を伴う病理像を得た。メラノーマに発現するIL13Ra2はAREGを発現調節して造腫瘍性に寄与すると考えられた。
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