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2018 年度 実績報告書

エクソソーム分泌を制御する因子の同定とその治療応用

研究課題

研究課題/領域番号 16K07189
研究機関国立研究開発法人国立がん研究センター

研究代表者

吉岡 祐亮 (吉岡祐亮)  国立研究開発法人国立がん研究センター, 研究所, 研究員 (60721503)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワードエクソソーム / Exosome / がん / microRNA
研究実績の概要

本研究の目的はエクソソームの分泌を制御するmiRNAおよびその標的遺伝子を明らかにすることで、新規のがん治療へと繋げることである。およそ2000種類のmiRNA mimicが搭載されたmiRNAライブラリと以前、開発したエクソソーム測定技術(Yoshioka Y et al., 2014)を用いたスクリーニングを行った。スクリーニングとバリデーションの結果、miR-194がエクソソームの分泌抑制に働いていることを明らかにした。miR-194は複数の報告でがん抑制的に働くことが示されており、がん細胞において発現が低下することでエクソソーム分泌を促進し、がん悪性化に働いている可能性が示唆された。次いで、miR-194の標的遺伝子の探索を行った。エクソソーム分泌を抑制するmiRNAを乳がん細胞株および前立腺がん細胞株に導入後、RNAを抽出し、mRNAのマイクロアレイを行い、発現が変動する遺伝子を網羅的に解析した。また、in silicoデータベースを用いてmiR-194の結合部位の有無および3'UTRアッセイによる検証と遺伝子の発現抑制効果を解析した。その結果、最終的にエクソソームの分泌を抑制する遺伝子としてNAPGに着目した。NAPGは乳がん、前立腺がんのみならず、各種腫瘍組織で発現が亢進していることがOncomineデータベースを用いた解析より明らかになり、実際に大腸がん、膵臓がん、メラノーマの細胞株において、NAPGの発現抑制によってエクソソームの分泌が減少した。以上より、エクソソーム分泌に関与する新規遺伝子を明らかにし、今後はその詳細な分子メカニズムを明らかにする。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2018

すべて 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件) 図書 (1件)

  • [学会発表] エクソソームを標的とした新規がん治療法の開発2018

    • 著者名/発表者名
      吉岡祐亮, 小坂展慶, 落谷孝広.
    • 学会等名
      第77回日本癌学会学術総会
    • 招待講演
  • [図書] 医療を変えるエクソソーム2018

    • 著者名/発表者名
      落谷 孝広、吉岡 祐亮
    • 総ページ数
      240
    • 出版者
      化学同人
    • ISBN
      9784759819786

URL: 

公開日: 2019-12-27  

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