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2016 年度 実施状況報告書

オートファジーによって生成されるエピトープによる抗腫瘍効果の解析

研究課題

研究課題/領域番号 16K07192
研究機関愛知県がんセンター(研究所)

研究代表者

岡村 文子 (出町文子)  愛知県がんセンター(研究所), 腫瘍免疫学部, 主任研究員 (10546948)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワードCTL / 膵臓癌 / K-ras / オートファジー
研究実績の概要

免疫チェックポイント阻害剤が一部のがんに対して有効性を示しているが、免疫チェックポイント阻害剤が効きにくいとされる変異抗原の少ないがんに対してどのような方法の免疫療法が有効であるのかはよくわかっていない。膵臓癌は他の癌種に比べて変異が多くない癌であることが報告されている。一方で、K-ras遺伝子の変異を有する膵臓癌で誘導されるオートファジーによって切断されることで、K-ras遺伝子変異のある膵臓癌でのみ提示されるエピトープが存在することをすでに我々は見出している。すなわち、本エピトープはK-ras遺伝子変異を有するがん特異的エピトープであることから、ネオエピトープとして機能することが推察される。
そこで今年度は超免疫不全マウスにK-ras遺伝子の変異を有し、マウスに生着可能であるヒト膵臓癌細胞株を移植して免疫治療を行い、その効果を検討することとした。すでにマウスに生着可能であることがわかっているMIA PaCa-2細胞をマウスの皮下に移植したところ、これまでの報告の通り腫瘍が生着して増殖することが観察された。そこで免疫治療の有効性を検討するためにwin assayを行った。先に腫瘍とT細胞を混ぜた状態でマウスに投与することで腫瘍が増殖してくるかを検討した。腫瘍とT細胞は混ぜて一晩置いたもの、投与する直前に混ぜたものを準備した。その結果、先にT細胞と混ぜた群では腫瘍の増殖は見られなかったが、腫瘍のみを投与した群では腫瘍が増殖した。現在、腫瘍を先に移植して、その後T細胞で治療するモデルにおいて検討しているところである。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

これまで当施設においてマウス実験を行ったことがなく、実験を始めるにあたって必要な書類などの準備や、実際に動物舎における作法などを習得するのに時間がかかってしまった。

今後の研究の推進方策

当初の研究計画書2年目に予定していた細胞実験を遅れているマウスの実験と並行することで、時間のロスを取り戻すようにしたいと考えている。マウスの実験自体は繁殖と実験と観察であるので、時間に余裕があるため可能であると考えている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2016 その他

すべて 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [学会発表] がん細胞では異常なTAP分子によりエピトープを提示する2016

    • 著者名/発表者名
      岡村文子
    • 学会等名
      第8回血液疾患免疫療法学会
    • 発表場所
      北海道大学学友会館フラテ(札幌市)
    • 年月日
      2016-09-03 – 2016-09-03
  • [備考] 愛知県がんセンター研究所腫瘍免疫学部ホームページ

    • URL

      https://www.pref.aichi.jp/cancer-center/ri/01bumon/05shuyo_meneki/index.html#member

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公開日: 2018-01-16  

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