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2018 年度 実績報告書

Glypican-1を標的とした抗体薬物複合体による食道癌新規治療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 16K07193
研究機関高知大学

研究代表者

世良田 聡  高知大学, 医学部附属病院, 特任准教授 (50463302)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード抗体療法 / 食道癌
研究実績の概要

研究代表者はこれまでに食道癌など難治性癌に対する新規癌抗原としてGlypican-1(GPC1)を同定し(Hara et al., 2016 BrJC)、GPC1を標的とした抗体薬物複合体を開発すべく、細胞内侵入活性の高いマウス抗GPC1モノクローナル抗体を作成済みである(Matsuzaki et al., 2018 IJC)。本抗体に切断型リンカーを用いてチューブリン重合阻害剤を結合させたGPC1-ADCを作成し、in vitro, in vivoでの薬効を解析した。
食道癌細胞株TE8、TE14細胞に対してGPC1-ADCはIC50 値でそれぞれ0.236 nM、0.467 nMの細胞増殖阻害活性を示した。GPC1-ADCがGPC1発現細胞に特異的に作用することを証明するために、CRISPR/Cas9システムによりGPC1の発現をノックアウトしたTE8-GPC1 KO細胞を樹立し、GPC1-ADCの薬効を解析した。その結果、GPC1-ADCはGPC1ノックアウトTE8細胞株に対しては抗腫瘍効果を発揮しなかったため、GPC1-ADCの薬効についてGPC1発現特異性が確認された。
In vivoでの薬効試験として独自に開発した食道癌PDXマウスを用いて検討した。食道癌PDX (ESCC14)を用いて、PBS、GPC1-ADC (3mg/kg, 10mg/kg)の3群に分けて試験を行った。その結果、薬効試験では、PBS投与群と比較して、GPC1-ADCは投与量(3mg/kg, 10mg/kg)を増量すると薬効も強く見られたため、投与量依存的な抗腫瘍効果が確認された。GPC1-ADC投与による体重減少も認められなかったことから、GPC1-ADCの有効性と安全性が確認された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2018

すべて 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件) 産業財産権 (1件) (うち外国 1件)

  • [学会発表] Anti - glypican-1 (GPC-1) - CAR-T cells can completely eradicate established solid tumor without adverse effects.2018

    • 著者名/発表者名
      Kato D, Yaguchi T, Morii K, Serada S, Naka T, Nakagawa T, Nishimura R, Kawakami Y.
    • 学会等名
      第47回日本免疫学会学術集会
  • [学会発表] Anti-glypican-1(GPC-1)-CAR-T cells can completely eradicate established solid tumor without adverse effects2018

    • 著者名/発表者名
      Yaguchi T, Kato D, Morii K, Serada S, Naka T, Kawakami Y.
    • 学会等名
      11th AACR-JCA Joint Conference on Breakthroughs in Cancer Research: Biology to Precision Medicine.
    • 国際学会
  • [産業財産権] 抗GPC-1抗体2018

    • 発明者名
      仲哲治、世良田聡、藤本穣
    • 権利者名
      国立大学法人高知大学
    • 産業財産権種類
      特許
    • 産業財産権番号
      PCT/JP2018/017291
    • 外国

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公開日: 2021-12-27  

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