プリオン病は重篤な神経変性疾患であるが、根治できる治療法がなく、効果的な治療薬の開発が望まれている。今回我々が開発したアプタマーは、ある種の抗体などを除き、これまでの抗プリオン物質の中で最も高い効率でプリオンタンパク質の異常化を抑制する。よって治療薬への応用が期待されるため、社会的意義がある。 核酸、特に四重鎖構造を有する核酸は一塩基を置換・付加しただけで大きくそのトポロジーが変わることがあり、その原理は不明である。本研究では新規アプタマーを設計し、その立体構造が意図した通りであるかを確認し、さらに活性を大きく向上させることに成功したため、学術的にも意義がある。
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