基本転写因子TFIIHのサブユニットp62は様々な因子と結合しTFIIHを機能部位へリクルートする重要な役割をもつ。我々は、これまでに決定したTFIIEα、p53、XPCとの複合体構造の情報を活用し、p62の新たな標的としてRNAポリメラーゼII (Pol II) のサブユニットを見出した。本研究において、我々はPol IIサブユニットの構造、及びp62との複合体の構造をNMRで決定し認識機構を明らかにした。また、結合に重要なPol IIサブユニットの残基をアラニンに置換した変異体に対しNMRやITCでp62との結合を調べた結果、結合能の大きな低下がみられ複合体構造の妥当性が確認された。
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