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2019 年度 研究成果報告書

線虫で創るヒト疾患モデル―糖鎖難病の解明にむけて

研究課題

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研究課題/領域番号 16K07298
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
研究分野 機能生物化学
研究機関久留米大学 (2018-2019)
九州大学 (2016-2017)

研究代表者

野村 一也  久留米大学, 医学部, 准教授 (30150395)

研究分担者 山本 健  久留米大学, 医学部, 教授 (60274528)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2020-03-31
キーワード先天性グリコシル化異常症 / 糖鎖遺伝子 / 不妊 / O157 / 志賀毒素 / GPIアンカー / 配偶子幹細胞 / アセチルCoAトランスポーター
研究成果の概要

線虫C. elegansをモデル生物として利用し、ヒトの糖鎖遺伝子に関連する病気の治療、予防の基礎となる研究を実施した。先天性グリコシル化異常症の一つDPAGT1 CDGのモデルとして線虫を用いて研究しN型糖鎖の合成不全が初期胚発生の異常、卵母細胞形成の異常を引き起こすことを発見し、その異常の分子メカニズムを遺伝子ノックアウトやRNAiで解明した。これはヒトの不妊症の一つの原因に糖鎖異常が存在することを強く示唆する。同様の研究をGPIアンカータンパク質、アセチルCoAトランスポーター、O157感染症その他について実施し、線虫がヒトの疾病モデルとしてきわめて有力なシステムであることを示した。

自由記述の分野

糖鎖生物学

研究成果の学術的意義や社会的意義

線虫C. elegansがヒトの先天性グリコシル化異常症CGDの強力なモデルシステムであることを示し、特にDPAGT1やGPIアンカー型タンパク質が卵母細胞形成や配偶子幹細胞形成に不可欠であることを発見した。これは従来見逃されていた多くの不妊症の原因遺伝子としてこうした糖鎖遺伝子が潜んでいることを示しており今後、重要な診断項目となることが期待される。またO157感染症の線虫モデルが、ヒトのO157感染ときわめて類似した遺伝子発現パターン変化を示す事や、アセチルCoAトランスポーター遺伝子破壊がヒトの同遺伝子異常の良いモデルとなることの発見は今後の線虫を用いた疾病研究の有効性を如実に示している。

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公開日: 2021-02-19  

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