• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2018 年度 実績報告書

マクロファージのグアニリンとその受容体によるエネルギー代謝調節機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 16K07300
研究機関宮崎大学

研究代表者

秋枝 さやか  宮崎大学, フロンティア科学実験総合センター, 准教授 (20549076)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワードマクロファージ / 肥満
研究実績の概要

これまでに申請者は、高脂肪食を摂取しても肥満を呈さない肥満抵抗性ラットの解析から、本来、消化管に存在し水・電解質代謝に機能する生理活性ペプチド;グアニリン(Gn)と、その受容体であるグアニリル酸シクラーゼC(GC-C)が内臓脂肪組織内マクロファージに高発現していることを見出した。さらに、Gn/GC-C をマクロファージ特異的に発現させたダブルトランスジェニック(dTg)ラットを作製し、同Tg ラットも肥満抵抗性であることを明らかにしてきた。本研究では、Gn/GC-C発現マクロファージの炎症抑制機序を解析した。高脂肪食摂取した野生型(WT)ラットでは、腸間膜脂肪組織のマクロファージにおいて、炎症性サイトカインの発現が普通食を摂取したWTラットに比べ有意に増加したが、Gn/GC-Cを発現するTgラットのマクロファージでは、炎症性サイトカインの発現は普通食を摂取したTgラットと同程度であり、炎症性サイトカイン発現の増加は認められなかった。また、Tgラットでは高脂肪食摂取によりPKG(Protein kinase G)/VSAP(Vasodilator-stimulated phosphoprotein)経路の亢進が認められ、高脂肪食を摂取しても脂肪組織へのマクロファージの浸潤が抑制されていた。これらのことから、マクロファージのGn/GC-Cは、cGMP/PKG/VASP経路を介して炎症性サイトカインの発現を抑制し、高脂肪食による慢性炎症や肥満を抑制している可能性が明らかとなった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2018

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Influence of food texture on energy metabolism and adiposity in male rats2018

    • 著者名/発表者名
      Han W, Utoyoma M, Akieda-Asai S, Hidaka A, Yamada C, Hasegawa K, Nunoi H, Date Y
    • 雑誌名

      Experimental Physiology

      巻: 103 ページ: 1347-1356

    • DOI

      10.1113/EP08707

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Interleukin-15 derived from Guanylin-GC-C-expressing macrophages2018

    • 著者名/発表者名
      Akieda-Asai S, Ida T, Miyazato M, Kangawa K, Date Y
    • 雑誌名

      Peptides

      巻: 99 ページ: 14-19

    • DOI

      10.1016/j.peptides.2017.10.012

    • 査読あり
  • [学会発表] 食物の性状の違いがエネルギー代謝や脂肪蓄積に及ぼす影響2018

    • 著者名/発表者名
      Han W, Utoyama M, Akieda-Asai S, Date Y
    • 学会等名
      第91回アディポサイエンス研究会
  • [学会発表] グアニリンおよびグアニル酸シクラーゼC高発現マクロファージ由来のIL-15は脂肪細胞の脂肪酸合成を抑制する2018

    • 著者名/発表者名
      秋枝さやか, 井田隆徳, 宮里幹也, 伊達紫
    • 学会等名
      第91回日本内分泌学会

URL: 

公開日: 2019-12-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi