ニワトリの蝸牛神経核である大細胞核は受け取る音の周波数によって細胞毎に異なる性質を持つ。高周波数域の細胞におけるK+電流の増大が一つの例だが、切片培養にすることでその特徴が消失した。神経を脱分極させると生体内と同様K+電流が増大した。これは細胞内Ca2+濃度の上昇によって起こるが、細胞種間で濃度差は見られなかった。またこの応答にアデニル酸シクラーゼが関与することがわかり、細胞種でもともと発現する分子の種類や量などが異なっており、神経活動が引き金となって細胞の機能分化を引き起こす可能性があることを突き止めた。 この実験系を用いて脱分極、活動電位の頻度上昇が軸索起始部を短くすることを見出した。
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