今後の研究の推進方策 |
平成29年度以降は、Yolkless陽性小胞の動態制御機構を明らかにする。私たちは、生殖質因子の局在化が異常となる突然変異体のスクリーニング(Tanaka and Nakamura, Development, 2008)により、sec5の変異体を複数単離している(未発表)。Sec5はエンドソームの細胞膜への繋留・融合を制御するexocyst複合体の構成因子の1つであり、Yolklessの輸送への関与が報告されている(Sommer et al, J Cell Biol, 2005)。そこで、Sec5、あるいは他のexocyst構成因子の機能欠損がYolkless陽性小胞の輸送、および生殖質形成に与える影響を詳細に解析する。 また、神経細胞の樹状突起形成への関与が明らかとなったLRPファミリーについて、神経細胞における機能、およびlong Oskarとの相互作用を詳細に解析することで、細胞内小胞による極性制御機構の普遍性・特異性を明確化する。
|