研究課題/領域番号 |
16K07407
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
植物分子・生理科学
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
有村 源一郎 東京理科大学, 基礎工学部生物工学科, 教授 (60505329)
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研究協力者 |
澤先 達也
根本 圭一郎
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | シロイヌナズナ / ジャスモン酸 / ユビキチンリガーゼ / ハスモンヨトウ |
研究成果の概要 |
ジャスモン酸シグナルにおける抑制型制御因子JAV1と分子間相互作用するJAV1ユビキチンリガーゼ(JUL1)を同定した。植物内で一過的にJUL1およびJAV1を共発現させた結果、JUL1はJAV1と相互作用し、JAV1のユビキチン化分解を促した。JUL1過剰発現株および変異株ではJAV1の分解が促進もしくは抑制されることで、広食性害虫であるハスモンヨトウ幼虫に対する抵抗性が野生株と比べて促進もしくは抑制された。これらの個体の成長や生殖において異常は認められなかったことから、JUL1は防御応答に特化した制御因子であることが示唆された。
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自由記述の分野 |
分子生態学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、ジャスモン酸を介した植物の食害応答メカニズムの理解が飛躍的に深まったと言える。中でも、JAV1・JUL1システムはジャスモン酸シグナル伝達系の第二ステージにおける制御因子として役割を担うことから、本研究におけるJUL1の同定は当該領域において革新的な成果となった。世界的な人口増加や環境問題による作物生産力の低下を考慮すると、これまで以上に多様な組換え植物等の利用が必要となる。JUL1制御因子の過剰発現株は、これらの問題を解決するためのバイオ産業資源として期待される。本研究は、そのための学術基盤を構築するシーズとなった。
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