研究課題/領域番号 |
16K07444
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
動物生理・行動
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
松本 顕 順天堂大学, 医学部, 先任准教授 (40229539)
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研究分担者 |
伊藤 太一 九州大学, 基幹教育院, 助教 (20769765)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | ショウジョウバエ / 概日リズム / 老化 / 遺伝子発現 |
研究成果の概要 |
雌では半数致死が12週の典型的なS字型生存曲線が得られ、最長寿命は17週であった。雄は加齢に伴い個体数が単調に減少し14週が最長寿命であった。そこで、1週齢と10週齢の雄60匹の歩行を1秒毎に個別計測した。老齢個体では約45分周期で睡眠相が断片化していた。 1週齢と10週齢の雄の脳を採取し、1日の時系列に沿ったRNAseqを行った。発現の周期性に着目したバイオインフォマティクス解析から8~10クラスタを検出した。各クラスタには特徴的な遺伝子機能、共通した転写因子の存在が示唆された。加齢が周期的遺伝子発現に影響する際の第一因となる候補遺伝子は同定できたが、神経回路網の同定には到らなかった。
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自由記述の分野 |
時間生物学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
加齢に伴う睡眠相断片化による不眠、それに伴う不眠不安症に対する治療法の確立や創薬はQOLの観点からも重要である。本課題では、基礎科学の立場からその原因解明に取り組んだ。研究期間内には、タイトルに掲げた睡眠相断片化に関わる神経回路網の同定には到らなかったが、原因のひとつと思われる液性因子は同定できた。しかし、昆虫特異的なホルモン関連物質で、直ちに創薬などに繋げる事は出来なかった。一方、脳内の遺伝子発現を若齢と老齢で一日の時系列で網羅的に比較することで、周期的な遺伝子発現に加齢が影響を及ぼす際のターゲット遺伝子候補を複数同定できた。解析の進展によっては創薬への貢献が期待できる。
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