生物の設計図であるゲノムが解読され(1次元)、その働きかたを示すトランスクリプトーム(2次元)が明らかとなるとともに、こうした情報を実際の生物の体の作られ方に当てはめて捉えよう(3次元)という動きが活発です。比較的最近盛んになってきた進化発生学(本研究もその一つです)では、それを時間軸に沿って拡張し(4次元)、生物の進化の仕組みを遺伝子レベルで解き明かそうとしています。本研究は、特に動物が多細胞体制を進化させた「多細胞化」というイベントに注目し、動物に最も近い親戚である単細胞ホロゾアと呼ばれる単細胞生物群の研究を通じて、生物進化の仕組みの一部を解き明かそうとするものです。
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