研究課題/領域番号 |
16K07539
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
自然人類学
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研究機関 | 中京大学 |
研究代表者 |
小川 秀司 中京大学, 国際教養学部, 教授 (80293976)
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研究協力者 |
チャリッセ ムケッシュ K.
カティワダ スニル
コイラーラ サビーナ
パウデル パヴァン K.
ウパダヤイ プージャ
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | マカク属 / アッサムモンキー / アカゲザル / 種間差 / 社会関係 / 採食戦略 / 捕食回避戦略 |
研究成果の概要 |
ネパールのShivapuri Nagarjun国立公園とBalaju公園でアッサムモンキー(Macaca assamensis)とアカゲザル(M. mulatta)を2017年4月から2018年3月までの1年間観察した。個体追跡法で群れ内の社会交渉を記録すると,アッサムモンキーはアカゲザルより,縁者びいきが弱く,非血縁者との親和的社会交渉が多く,順位関係は緩やかだった。また,スキャニング法で活動と群れの位置を記録すると,アッサムモンキーはアカゲザルより,樹上性が強く,行動域が狭く,採食品目が少なかった。捕食回避戦略と採食戦略の違いが両種の社会関係の相違に影響していたと示唆された。
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自由記述の分野 |
霊長類学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
霊長類オナガザル科のマカク属の2種アッサムモンキー(Macaca assamensis)とアカゲザル(M. mulatta)は,異なる捕食回避戦略と採食戦略を採り,それらが両種の社会関係の相違に影響していたと考えられた。本研究の結果からは,動物集団において社会関係の変異が如何に形成されるのか,人間社会においてどうすれば他人に対する寛容さが失われずに済むのかのヒントが得られるだろう。
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