研究課題
基盤研究(C)
本研究では植物の老化機能におけるポリアミンの役割を明確化する事を目的として、収穫後の農作物の老化過程でのポリアミンの動態把握を行った。そして、老化に伴いポリアミンの減少が観察される農作物の一部に関しては、外部から該当ポリアミンを付与する事で老化を抑制できる可能性が示された。また、様々な植物の生体内ポリアミン分析を通じて、一部の植物体のみが生産する微量ポリアミンを発見し、その合成経路や機能の一部を明らかとした。
植物分子生物学
本研究では、収穫後の農作物の保存過程において減少するポリアミン類を外から加える事で、品質低下の指標となる老化を抑制する効果がある事を突き止めた。ポリアミンは人を含む全ての生物の生命維持に必須の化合物である事から、常に我々の体内においても作られている。つまり、本研究成果を応用する事で、人体に悪影響を及ぼさない分子を農作物の品質保持や高品質化に利用できる大きな可能性が期待できる。