20ーhydroxyecdysone (20E)はほとんどの昆虫が用いている脱皮ホルモンで,この20Eの作用をかく乱することによって昆虫は死にいたる.実際に20Eと同じホルモン作用を示すdiacylhydrazine(DAH)類に強い殺虫活性が見つかり,農薬として実用されている.しかし,DAH類はチョウ目選択的で,他の昆虫目に対してはほとんど活性を示さない.その原因が,DAHと20Eの結合部位の違いによるものであることが明らかにされている.20E結合部位の変異は起こりくいと考えられるが,DAHの結合部位に変異が起こり抵抗性を獲得する可能性があり,新規のアゴニストを見言い出すことは重要である.
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