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2018 年度 実績報告書

RNA農薬開発に向けた昆虫のfeeding RNAiの機構解明

研究課題

研究課題/領域番号 16K07632
研究機関国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構

研究代表者

田中 良明  国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 生物機能利用研究部門, 主席研究員 (90355735)

研究分担者 霜田 政美  国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 生物機能利用研究部門, ユニット長 (80344000)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワードアザミウマ / トビイロウンカ / RNAi / small ORF / 脱皮 / RNA農薬
研究実績の概要

1.ブロッコリー葉片にdsRNAを塗布してミカンキイロアザミウマ幼虫に摂食させるリーフディスク法を確立し、パラフィルム法によりdsRNAを投与した場合と比較したところ、リーフディスク法でもパラフィルム法と同等の致死効果が得られた。吸汁性害虫では、葉の表面にdsRNAを散布してもほとんど摂取されないためにRNAiの効果が得られない場合があるが、アザミウマの場合はdsRNAを植物体の表面に散布しても摂取されることが示唆された。
2.リーフディスク法を用いて、ミカンキイロアザミウマでfeeding RNAiによる殺虫効果を増幅させる効果のある遺伝子を探索した。その結果、前年度明らかになった消化管内でのdsRNAを分解する酵素であるdsRNaseに加え、細胞膜からのdsRNAの取込みに関与する遺伝子や、細胞内においてエンドソームからのdsRNAの脱出を阻害すると推定される遺伝子のdsRNAを神経ペプチド受容体遺伝子のdsRNAと同時に投与すると、feeding RNAiによる発育阻害効果が上昇することが確認された。特に、エンドソームからのdsRNAの脱出を阻害する遺伝子と神経ペプチド受容体遺伝子のdsRNAを同時に投与すると致死率は約70%まで上昇した。このことから、dsRNAのデリバリーを阻害する遺伝子を抑制することで、feeding RNAiで実用的な致死効果を得ることが期待された。
3.トビイロウンカの発育制御に関与するsmall ORF遺伝子を同定した。この遺伝子を注射によるRNAiで抑制したところ、トビイロウンカ若虫はアポリシスがおこる前に死亡したことから、この遺伝子は脱皮ホルモン合成または脱皮ホルモン感受性の制御に関与することが示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2019

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] The mille-pattes/polished rice/tarsal-less (mlpt/pri/tal)-like genes has important role on the development of brown plant hopper Nilaparvata lugens.2019

    • 著者名/発表者名
      Yoshiaki TANAKA
    • 学会等名
      Invertebrate Neuropeptide Conference 2019
    • 国際学会

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公開日: 2019-12-27  

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