生体内至る所で必ず発生する過酸化水素(HP) は容易に酸素に変わるため、水に浸かって酸素の少ない土の中にある根が生き続ける上で重要な意味を持つ。HPが果たす役割を調べるため、耐湿性(水に浸かっても生きられる能力)に違いのあるトウモロコシ品種を水耕栽培して、根から漏れ出すHP量の違いを調べた。その結果、耐湿性の高い根は漏出HP量(HPのロス)が少ない傾向にあることが示唆された。さらに根の耐湿性を高める機能を有する通気組織量が多い根ほど、根から発生する化学発光量(生成HP量に対応)が減少する傾向にあることを見いだした。
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