本研究は、担子菌Coprinopsis cinereaの糖質加水分解酵素ファミリー(GH)131に属する二種類の酵素、CcGH131AおよびCcGH131Bの機能の探索を行った。CcGH131Bの触媒残基を改変した酵素の結晶を作製した。次に、得られた結晶をさまざまな糖を含む溶液に浸した後、X線結晶構造解析を行った。その結果、セロビオースとの複合体の立体構造を決定した。また、CcGH131Aと各種糖との反応の解析をおこない、キシランに結合することを明らかにした。本研究の結果、GH131に属する酵素は広くセルロース系バイオマスに対し作用し、その機能は多様であることが示された。
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