細胞内での効率的微小管重合には、主に中心体に存在するγ-tubulin複合体が必要であるが、微小管重合以外のγ-tubulin機能については不明な点が多い。また、γ-tubulinはがん化学療法の新規標的分子として考えられているが、その標的妥当性は不明のままである。本研究では、我々が世界に先駆けて開発したγ-tubulin特異的阻害剤gatastatinを元に、より活性の強いγ-tubulin阻害剤の開発に成功するとともに、gatastatinと相乗効果を示す既知薬剤を見出すことで、γ-tubulinの新規細胞内機能を明らかにするための基礎的知見を得ることが出来た。
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