医薬探索に必要とされる新規骨格化合物の取得を目的として,未研究の微生物群を中心に二次代謝物の網羅的解析を実施した。好熱性細菌1種,好熱性放線菌2種から,シクロペンテノン誘導体,フラノン系ポリケチド,アントラサイクリン誘導体を単離,構造決定した。加えて,子嚢菌門の希少糸状菌類3種から,a-ピロン誘導体とフラン誘導体,二環性ポリケチド,環状ペプチド類を発見した。得られた新規化合物は,それぞれ構造上の新規性を有していたことに加えて,脂肪細胞の分化誘導活性,癌細胞の浸潤阻害活性,オートファジー誘導活性等の多様な生理作用を示した。
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