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2016 年度 実績報告書

ササ群落の蒸発散が森林衰退に与える影響

研究課題

研究課題/領域番号 16K07776
研究機関名古屋大学

研究代表者

齋藤 隆実  名古屋大学, 宇宙地球環境研究所, 研究機関研究員 (30403108)

研究分担者 木佐貫 博光  三重大学, 生物資源学研究科, 教授 (00251421)
熊谷 朝臣  東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 教授 (50304770)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2017-03-31
キーワード大台ヶ原 / ミヤコザサ / 蒸発散 / フェノロジー / 葉面積指数
研究実績の概要

研究代表者は一年間、当該研究課題に従事した。実施期間中にはササ群落の蒸発散量を観測するための基盤を確立することが目標であった。まず、調査地においてすでに稼働している気象計の維持に力を入れた。また、観測機器の停止によるデータ欠損を補うしくみを構築した。このため、気象計をもう一台設置し、同時に観測を行った。さらに、雨量の観測を確実にするために、一般に公開されている雨量データを利用する体制を整えた。この公開データは、調査対象地の正木峠(標高1683 m)から北に460 m離れた日出ヶ岳山頂(標高1695m)において国土交通省が観測している。
次に、データを効率的に演算処理する体制を整えた。調査地で回収したデータは適切に演算することで気象データとして利用可能になる。これまで表計算ソフトを利用してデータ処理を行ってきたが、データが蓄積するとともに処理に長い時間と手間がかかるようになっていた。そこで、プログラム言語Rを用いて、迅速かつ正確にデータを処理できるプログラムを作成した。
一方、研究代表者はミヤコザサ葉群の変化を定量することにも取り組んだ。調査地の林床に一面に広がるササ葉群は、一年間の中で葉の量が増減し、また葉の色も大きく変化する。このようなミヤコザサの生物季節(フェノロジー)に関する現象は、葉群からの蒸発散量の季節変化に強く関係すると考えられる。しかし、これまで何らかの指標を用いて、葉量の増減を定量した例はなかった。そこで、土地面積あたりの合計葉面積(葉面積指数)を連続して観測するシステムを構築した。定置式の葉面積指数センサーをササ葉群下の3カ所に設置し、気象観測と併せてデータを記録した。また、研究分担者はセンサー近傍のミヤコザサの桿に印を付け、葉が開く時期と生長、クロロフィル濃度を記録した。この観察は100本以上の桿について、生育期間を通じて継続的に行った。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2017 2016

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 大台ヶ原の衰退林におけるトウヒ生残木の樹液流速:樹幹剥皮の程度による差異2017

    • 著者名/発表者名
      岡本榛名、齋藤隆実、五十嵐康記、熊谷朝臣、鳥丸猛、木佐貫博光
    • 学会等名
      第128回日本森林学会大会
    • 発表場所
      鹿児島大学
    • 年月日
      2017-03-27
  • [学会発表] 大台ヶ原における常緑針葉樹トウヒ成木の樹液流速に影響を及ぼす要因2016

    • 著者名/発表者名
      岡本榛名、齋藤隆実、五十嵐康記、熊谷朝臣、鳥丸猛、木佐貫博光
    • 学会等名
      第6回中部森林学会大会
    • 発表場所
      三重大学
    • 年月日
      2016-10-22

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公開日: 2018-01-16  

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