本研究の結果、リュウキュウマツはタイワンマツやカントンマツなどの中国、台湾に分布するマツ属植物と近縁である一方で、独自の進化的位置を示すことが明らかとなった。さらに、リュウキュウマツの現在の分布域を古地理学的知見と併せることで推定した。リュウキュウマツは、西表島から奄美大島までの西南諸島群に分布することから、これら島嶼群に生育するリュウキュウマツを採取し、これら島嶼群の遺伝構造を調査することによって、各島嶼群の関係性を明らかにすることを試みた。そのため、核SSRマーカーの開発に取り組み、SSR領域が含まれるライブラリーの構築を行った。
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