札幌市羊ヶ丘の落葉広葉樹林において台風撹乱後の森林および森林下層のCO2収支の変化を明らかにするため、渦相関法を用いたCO2フラックス測定および毎木調査を行い、回復過程における森林全体のCO2収支に対するササを中心とする下層植生の寄与の変化を明らかにした。 総一次生産量GPPに対する下層植生の寄与割合は約3割で、撹乱後10年以上経過し林床の光合成有効放射量低下に伴い、若干寄与の程度は低下していた。生態系呼吸量REは高齢なシラカンバの枯死が毎年起こり粗大有機物の供給が継続していることから、高い値が継続していることが明らかになった。
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