イオン液体である1-ブチル-3メチルイミダゾリウムクロライド([BMIM]Cl)を用いて、紙に処理を行い、湿潤紙力に及ぼす影響を検討した。最適な処理条件の確立を試みた。湿潤引っ張り試験の結果、イオン液体で処理したろ紙の湿潤引っ張り強度向上が確認された。イオン液体処理により、紙表面のセルロースが一部溶解し、セルロースフィルムが形成されたことが起因していると考えられる。回収し、再利用した[BMIM]Clを用いて浸漬処理した紙の湿潤紙力増強効果は、バージンイオン液体と同等であった。この手法は、従来難しかった活性炭含有紙を水中で撹拌しながら有効でき、水環境浄化を効率的に行うことができた。
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