今後の研究の推進方策 |
介護予防拠点施設における木育活動については,平成30年度以降も継続的に実施すると共に、調査を行いその詳細な効果についても明らかにしていきたい。具体的には,平成30年度の高齢者の木育活動への参加者数や参加率,さらに,木育活動を積極的に行った地域 とそうでない地域の要介護認定率,町全体の介護サービス給付費の推移を調査する予定である。さらに,木育活動の実施前と事後に, 緊張・抑うつ・怒り・活気・疲労・混乱を測定する心理テストを行い,活動毎の情緒面の効果についても引き続き明らかにしていきたい。年齢や性別、提供する教材(製作するもの)による違いについても明らかにする。介護予防拠点施設の活動において、行政が一番課題としていることが男性の参加者の少ないことである。他の活動に比べ木を素材にしたものづくり教室には、男性の参加が多くみられる。男性を参加させる手立てとして、どのような内容を提供することが重要かについても検討する。また、これまで実施してきた木育の指導者を養成する講座においても、介護予防の視点を取り入れた内容を開発し、平成30年度の講座から導入する予定である。全国展開を含め、熊本県以外での講座の実施(現在、山口県、兵庫県、福井県で実施予定)についても積極的に取り組んで行きたい。受講生に対しては、木育に関する全てのノウハウを伝えるべく内容を構成するとともに、それらの内容を集積したCDの配付も今後も無料で行う。
|