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2017 年度 実施状況報告書

30年間の接岸量調査と初期生活史解析に基づくニホンウナギ接岸回遊機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 16K07853
研究機関東京医科大学

研究代表者

篠田 章  東京医科大学, 医学部, 准教授 (70401297)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2021-03-31
キーワードニホンウナギ / シラスウナギ / 接岸量 / 接岸回遊
研究実績の概要

鹿児島県種子島の伊原川河口において,2017年5月から2018年3月までの期間に15回のシラスウナギ来遊調査を行った。2016年漁期の最終盤にシラスウナギの採捕があったものの,それらはほぼオオウナギであった。2017年漁期前半のCPUE(単位時間当たり漁獲量)は著しい低値で、漁期の中盤から終盤にかけても低値であった。本調査の結果は,日本を含めた東アジア全体の2017年漁期のシラスウナギ採捕量の推移とほぼ同様の傾向を示した。
1992年から2004年までの13年間に,伊原川河口に接岸したニホンウナギの日齢査定を行った(n = 120)。13年間の平均接岸日齢は,165.9 ± 15.6 日で年級群間に有意な差は認められなかった。北赤道海流~黒潮限流域にあたるレプトセファルス期,黒潮限流域~種子島沿岸までに相当する変態仔魚期とシラスウナギ期の合算日数には,年級群の間に統計的な差が認められた。
海洋環境,接岸量と初期生活史の相関関係の有無を調べた。海洋環境のデータとしてエルニーニョ・ラニーニャ現象の発生・非発生,黒潮本流と種子島までの距離を用い,接岸量のデータとして採集日のCPUEと接岸年度のCPUEを用いた。初期生活史の変数には接岸日齢,レプトセファルス期間,変態仔魚期とシラスウナギ期の合算日数を用いた。これらの変数間で統計的に有意な相関関係は認められなかった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

耳石の解析に予定よりも時間がかかり,初期生活史推定がやや遅れている。

今後の研究の推進方策

平成30年度も伊原川河口でのシラスウナギ接岸量調査を行い,初期生活史推定を進める。

次年度使用額が生じた理由

シラスウナギの採捕が少なく,サンプル購入費が予定額を下回った。繰り越した助成金は,次年度請求分と合わせて消耗品の購入に充てる予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2018 2017

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Location, size and age at onset of metamorphosis in the Japanese eel Anguilla japonica2018

    • 著者名/発表者名
      Fukuda N.、Kurogi H.、Ambe D.、Chow S.、Yamamoto T.、Yokouchi K.、Shinoda A.、Masuda Y.、Sekino M.、Saitoh K.、Masujima M.、Watanabe T.、Mochioka N.、Kuwada H.
    • 雑誌名

      Journal of Fish Biology

      巻: 印刷中 ページ: 印刷中

    • DOI

      10.1111/jfb.13590

    • 査読あり
  • [学会発表] 種子島に接岸したニホンウナギの 初期生活史にみられる 15 年間の変動2018

    • 著者名/発表者名
      呉 青逸、吉永龍起、塚本勝巳、篠田 章
    • 学会等名
      東アジア鰻学会 第1回研究発表会
  • [学会発表] ニホンウナギの初期生活史の長期変動:エルニーニョの影響2017

    • 著者名/発表者名
      呉 青逸、吉永龍起、塚本勝巳、篠田 章
    • 学会等名
      うな丼の未来Ⅴ 行政はウナギを救えるか

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公開日: 2018-12-17  

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