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2020 年度 実施状況報告書

30年間の接岸量調査と初期生活史解析に基づくニホンウナギ接岸回遊機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 16K07853
研究機関東京医科大学

研究代表者

篠田 章  東京医科大学, 医学部, 准教授 (70401297)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2022-03-31
キーワードニホンウナギ / シラスウナギ / 接岸量 / 接岸回遊
研究実績の概要

鹿児島県種子島の伊原川河口において,2020年5月から2021年3月までの期間にシラスウナギ来遊調査を行った。これらのサンプルはこれから解析に供する。
1991年から2018年の27年間のシラスウナギの接岸時期や単位努力量当たり漁獲量(CPUE)と海洋環境の変動(エルニーニョ現象発生年、ラニーニャ現象発生年、通常年)との対応と接岸時期の変化を検討した。各シーズンの11月から4月にかけてはいずれの年も接岸が確認され、接岸時期に大きな変化はなかった。CPUEはエルニーニョ・ラニーニャ現象発生年と通常年の間で明瞭な関係はみられず、各調査回のCPUEは採集地点の周辺海域で発生する渦などの局所的な現象が強く影響することが考えられた。
接岸時のシラスウナギの全長と海洋環境の変動の関係を調べると、エルニーニョ現象発生年で、シラスウナギの全長が大きくなる傾向がみられた。しかしながら、初期生活史の各パラメータ(接岸日齢、レプトセファルス期間、変態仔魚期とシラスウナギ期の合算日数)とエルニーニョ現象、ラニーニャ現象との間に明瞭な関係はみられず、エルニーニョ現象発生年の全長の増大は栄養状況などの違いに起因するものと考えられた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

新型コロナウイルス感染拡大のため,サンプルの受け取りや実験の遂行などに支障があり,計画よりも遅れている。

今後の研究の推進方策

接岸調査、生物学的特性、初期生活史推定と海洋環境の関係について調査をすすめる。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウイルス感染症拡大のため、調査地への現地視察の見送り、実験の遂行の遅れがあり次年度繰越金が生じた。繰り越し分は,研究打合せや現地調査などの旅費と消耗品費に充てる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2020

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Distribution of leptocephali and wintertime hydrographic structure in the Kuroshio Extension and northern subtropical gyre2020

    • 著者名/発表者名
      Miller Michael J.、Itoh Sachihiko、Watanabe Shun、Shinoda Akira、Saruwatari Toshiro、Tsukamoto Katsumi、Yasuda Ichiro
    • 雑誌名

      Deep Sea Research Part I: Oceanographic Research Papers

      巻: 159 ページ: 103240~103240

    • DOI

      10.1016/j.dsr.2020.103240

    • 査読あり

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公開日: 2021-12-27  

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